観たり聴いたり

浮いたり沈んだり

2020年の手帳を買った

半年前、春先に「書きたいトピックが山積してるけど書けてない」とトピックを並べ立てたままブログ放置、2019年の終わりが見えたころに先述のトピックたちと全然関係ない手帳の話を書く。

結論から言うと今年もラコニックのバーチカル、B6サイズ。ここ数年ラコニックの同じ仕様のものを買い続け、この3年間は表紙の仕様まで同じものを買ってる。

Amazonでは私が買った色は売り切れているけど、この手帳の色違い、ライトブルーでもっと浅い水色。

ラコニック 手帳 2020年 B6 ウィークリー コットン ブルー LIS54-200BL (2019年9月始まり)

ラコニック 手帳 2020年 B6 ウィークリー コットン ブルー LIS54-200BL (2019年9月始まり)

 

 自分が手帳に求めるのは

  1. できるだけ軽い。ハードカバーはNG
  2. 各月マンスリーのページにウィークリーが続く(マンスリーが冒頭に固まってる仕様の手帳はマンスリーとウィークリーを行き来するのが面倒)
  3. 栞の紐が色違いで2本ついてる(マンスリーとウィークリー、2つのページをマークしたい)
  4. 表紙の素材感を生かしている
  5. 表紙にビニールカバーがついていて汚れない、カスタムできる
  6. 表紙の西暦や文字情報のプリントが安っぽくない

特に5のカスタムできるのは結構楽しくて、ポストカードや美術館のチケットの半券やアイドルの画像やどこかでもらったステッカーやらを挟むとそれなりに見栄えするので良い。

4に関しては表紙が布地で結構荒い質感なので、ビニールカバーの光沢に負けずに布のニュアンスがわかるので良い。

表紙には右上に西暦下2桁が箔押しされていて、6もクリア。ただ2019年用の数字はセリフ体、2020年用はサンセリフで少し小さくなった。個人的にはセリフ体の方が好み。ここのところブランドロゴをセリフ体からサンセリフにするメゾンが増えている影響があるのかどうか気になる。小さくなってしまったのは箔押しの費用の問題なんだろうか。

この手帳にはゴムバンドがついていないのでこのゴムバンドを付けている。

ミドリ クリップバンドB6用 紺 62312006

ミドリ クリップバンドB6用 紺 62312006

 

私が売り場で見たときは黒と紺があったけど、紺を選んで正解だった。黒だと表紙によってはきつい色合わせになることがあるけど、紺はだいたいどんな色の表紙でも馴染む。ゴールド、イエロー、ピンク、などなどだいたいいけた。数年間同じものを使い続けてるけど特に壊れず外れることもなく使えている。

ペンホルダーはビニール製のものがカバーに付いているけど、数年前は数ヶ月でビニールが破れてちぎれた。今はどのバッグにもペンを入れているので手帳にペンホルダーは不要だけど、手帳とペンを一緒にしておきたければ別途ペンホルダーを買ったほうがいいと思う。

私の転機が、誰かの転機になっていたら嬉しいなと思う。

 

2017年のクリスマス前、私は香港空港にいた。 

翌年1月からの転職先が決まり、前職の最終出勤日も過ぎて時間ができたため、香港とマカオに3泊4日の一人旅をした帰りだった。ターミナルはクリスマス一色で、ホリデーの観光客たちで賑わっていた。

成田行きの搭乗ゲートは、出発までまだ時間があるとはいえ閑散としている。天井が高く開放的なターミナルの隅で、旅の疲れが体の隅々まで行き渡ってゆくのが感じられた。

 

突然中国語で話しかけられたのは、旅の体験が徐々に記憶に変わり、帰国が近づくのを感じていたときのこと。中国語がわからないので、英語でお願いできますか?と返す。 

「ここ成田行きゲートですよね?まだ誰もいないけど、大丈夫でしょうか」 

見れば小柄な女の子が不安そうにしている。私より一回りも下、二十歳前後だろうか。

「そうですね、成田行き。まだ誰もスタッフいないですよね。なんででしょう」 

「心配なんですが、ゲートが変わったんでしょうか」 

「大丈夫だと思いますよ、ちょっと今チケットを見て確認します」 

私はチケットを探したが、バッグの中から見つからない。「あれ?」とその時初めて日本語を口走ると、

「日本人ですか!?」

と彼女が日本語で驚いている。

「はい、日本人です。日本語勉強してるんですか?」

彼女は流暢な日本語で話し始めた。浙江省の大学生で日本語を学んでいること、日本の大学に留学したくて見学のために今回初めて日本に行くこと。一人で飛行機に乗るのも海外に行くのも初めてであること。

奇しくも彼女が入学したいというのは、私の卒業した大学だった。学部もおそらく同じだろう。連絡先を交換して成田で飛行機を降りて合流、空港に降り立った彼女は満面の笑みでスキップしながら、これが日本ですね!とはしゃいでいる。

彼女をAirbnbの最寄りまで送る途中、翌日私の母校兼彼女の志望校を案内する約束をした。

 

翌日、地下鉄の乗り換えに戸惑う彼女にメッセージを送り誘導しつつ、なんとか大学で合流。冬休み直前の人気がないキャンパスで、彼女の志望学科が入っている建物も案内した。学食でご飯を食べていると、

「これはまるで日本人の幸せみたいですね!」

と言って興奮している。かつて私が冴えない大学生活を送っていた場所が、彼女には輝いて見えているに違いない。大学のグッズを買って、キャンパスを一周して、買い物をしたいというので新宿へ行く。

ドラッグストアで「さあ爆買いしますよ!」とルームメイトから頼まれたというハンドクリーム、抹茶味のお菓子、いろんなものをカゴに入れていた。弟から頼まれたというナイキのスニーカーを探したり、デパ地下で家族へのお土産を見つけたり。ひとしきり買い物して、彼女を見送った。

 

数日後、無事大学の寮に無事帰ったと彼女からメッセージがあった。

本当に本当に本当にありがとうございました!

○○さん(私)は優しくしてくれて、お姉さんみたいで好きです!

中国に来たら必ず連絡してください、私がまた日本に行ったら会いましょう!

と興奮が冷めない様子でお礼が綴られていた。

 

ああ、私はなにかができたのかもしれない、と思った。

私は、辞めた会社でお世辞にもうまく世渡りできていたと言えず、周りの環境にも自分の不甲斐なさにも嫌気が差していた。このままではいけないと思うばかりで、焦るほど転職活動は長期化した。なんとか内定した会社でもどうなるかはわからない。

冴えない人間が偶然庇護すべき対象を見つけ小さな成功体験を得た、と書いてしまえばそれまでだ。それでも彼女になにかしらの光を与えることができたのかもしれないということが私にはありがたかった。

「この先」の見通しが暗くとも明るくとも、実際どうなるかは知りようがない。良し悪しでなく未来があるということはそれだけで尊いのだと思う。彼女のこの先だってどうなるかわからないけど、まさにわからない最中に関与できたことが嬉しい。

彼女との出会いは今も私の糧であり続けていて、この夏また日本に来るという彼女をどこに案内しようか考えている。この先も、その時々の「この先」を考えていられれば、それは幸せなことなのだと思う。

台湾に興味がある人もそうでない人も

今まで台北に二度旅行している。はじめは一昨年に一人で、十ヶ月後に家族を連れて。

日本占領時の台南で生まれ育った日本人が親戚にいたので、もともと台南台北問わず台湾に興味はあり、いつか行かないと、とは思っていた。でも実際訪れてこんなに自分にしっくりくる街だと思っていなかった。今も興味は衰えないし、半年に一度くらいは行きたいと思っている。

はじめて台湾に行こうと決めて、情報収集の過程で見つけたのがこのブログ

ameblo.jp

汀羅さんという日本人女性が書いている。汀羅さんは日本企業でお勤めののち、台北の大学に留学して語学を学び、その後台北に滞在されている方。リンクを飛べばわかるように、文章に独特の勢いがあって引き込まれる。今はアメブロを離れこちらのサイト taylor-blogg で引き続き更新されている。

私が初めてこのブログを見つけたのは、ブログランキングの台湾カテゴリ。おいしい朝食の店やカフェなど訪れるべき場所の情報目当てだったが、なにより汀羅さんが台北、韓国、日本、各国各都市を移動しながら考え悩んでいるさまがとてもおもしろく(funny でなく interesting のほうで)、台北という都市への愛憎や執着、さまざまな感情を鮮明に記したブログの熱量に圧倒された。私自身は海外で働いたこともなければ海外留学もしたことがないし、おそらく汀羅さんが今まで感じてきた思いの数々のうち少しも抱いたことがないと思う。でも同時代を生きている人間として汀羅さんに感じるところが多く、今も更新が毎回待ち遠しい。

人間ってこんなにも都市を思えるものなんだな、自分の中にある感情をこんなにも客観的に見つめながら書ける人がいるものなんだな、と思わされ、いつのまにか台北に行きたくなるブログ。

いつかのブログで、台北Tomomi Ukumori を聴きながら歩くのが最高だ!ということが書いてあったんだけど、確かに Tomomi Ukumori のいわゆる近未来っぽいサウンドは、信義地区の整然とした町並みにも迪化街の混沌にも、とてもよくなじむなと思う。私は旅先で聴覚を塞ぐのが怖くてまだ実行できていないけど、 Tomomi Ukumori を聴くと台北を思い出すようになった。


Tomomi Ukumori - With You ( Hernan Cattaneo and John Tonks REMIX )

今度台北に行くときは、Tomomi Ukumori を聴きながら街を歩きたい。

MacBookを買った

今週のお題今年買ってよかったもの

年明け、Appleのキャンペーンを機にパソコンを買い替えた。とにかく軽くて薄くて持ち運びやすいものを、と思ってMacBookに。Officeも買ったので合計16万くらいと、安い出費ではなかったし、勇気がいる決断だった。

10万円のMacBookAirよりはだいぶ値が張ったけど、全く後悔はしてない。

理由はその軽さに尽きる。MacBookは921gだから、数冊本を持ち歩くことを考えると大した荷物ではない。MacBookAirは1.4kg。大きめペットボトル1本ぶんの差は大きい。薄いからバッグの隙間に差し込んで持ち歩けるし、小さいから出先で広げるのにも場所を取らない。MacBookを購入して初めて、外出先でちょっと作業、というのが可能になった。

 色は手持ちのiPhone7に合わせてゴールドに。気に入っている色だから特にカバーするようなアクセサリはつけていない。

持ち運びにはシンプルなケースを使っている。本当はケースにもこだわりたいけど、気にいるデザインはなかなかない。このケースは可もなく不可もなく、邪魔にならないデザイン。なにより価格が手頃でよかった。

MacBook (12-inch/1.1GHz Dual Core Intel Core m3/256GB/8GB/802.11ac/USB-C/ゴールド)

MacBook (12-inch/1.1GHz Dual Core Intel Core m3/256GB/8GB/802.11ac/USB-C/ゴールド)

 

 

 

2018年の手帳を買った

年々、手帳を買う時期が早くなっている。過去の記録を辿ると

2016年は9月29日

2015年は10月25日

2014年は10月18日

にそれぞれ買ってた。今年は8月下旬から入荷したメーカーもあるみたいでびっくりした。世の中の手帳ブームすごい。そりゃほぼ日も上場するわ。閑話休題

今年の手帳もラコニックのB6バーチカルレフトタイプにしました。これ。

ラコニック 手帳 2018 9月始まり バーチカル レフト B6 麻 LIS38-190

ラコニック 手帳 2018 9月始まり バーチカル レフト B6 麻 LIS38-190

 

もう3年間同じメーカー、同じ中身の手帳なんだけど、良いところは

  • 片面1週間バーチカル、片面メモで見開きが見やすい
  • マンスリーの見開き1ヶ月ぶんに続いて同じ月のバーチカルとメモ

2つ目が特に私には重要で、

  • マンスリーのページが12ヶ月ぶんまとめて続いたのちバーチカルのページ

って結構多い。これだと月間の予定と週間の細かい予定とを見比べるのにページの往復が面倒なので不便。意外とこの仕様は少なくて、「見開きマンスリー1ヶ月ぶんに続いて同じ月のバーチカルとメモ」←これは満たしてても、バーチカルが見開き上部、メモが見開き下部という構成のものが多い。同じレイアウトのものが他メーカーから出ない限り、来年もラコニックになりそう。

表紙の仕様はここ3年間変え続けていて、

2016年はこれの青だった

ラコニック 手帳 2018 9月始まり バーチカル レフト B6 合皮 ネイビー LIS40-200

ラコニック 手帳 2018 9月始まり バーチカル レフト B6 合皮 ネイビー LIS40-200

 

 カバーにブックバンド付きなのと、布地のペンホルダーがついててよかった。欠点はカバーがしっかりしてるあまり重くてかさばること。

2017年はこれのイエロー

ラコニック 手帳 2018 9月始まり バーチカル レフト B6 ビニールポケット ピンク LIS39-180

ラコニック 手帳 2018 9月始まり バーチカル レフト B6 ビニールポケット ピンク LIS39-180

 

 ビニールポケットに気に入ってるチケットの半券とかポストカードとか入れるのが意外と楽しかった。ブックバンドは自分で用意。ペンホルダーはビニールだったのでこちらも金属製のものをつけてカスタム。不満だったのは

  • カバーがビニールだと汚れが目立つ
  • 素材感が安っぽい

で、今回買ったものは

  • ビニールカバーが全面についていながら表紙・裏表紙は麻地

布地の質感がわかりやすい麻素材なので、全く安っぽくない。生成りからベージュという布の色もちょうどよかった。無印良品の布製品で言う「生成り」から少し茶色味を引いて白っぽくしたくらいの色味。表紙右上の 18 は銀の箔押しで、これもまた安っぽく見えないので気に入っている。

ペンホルダーはこれの紺

ミドリ ミニクリップペンホルダー シルバー 82220006

ミドリ ミニクリップペンホルダー シルバー 82220006

 

ブックバンドはこれの紺

ミドリ ブックバンド クリップバンド B6用 えんじ 62311006

ミドリ ブックバンド クリップバンド B6用 えんじ 62311006

 

 どちらも金属部分のメッキが剥げてきたので、買い替えどきかも。 

2017年の手帳 - 観たり聴いたり

2016年の手帳 - 観たり聴いたり

E TICKET RAP SHOW

初期ライムベリーをプロデュースしてた、 E TICKET PRODUCTION のアルバム。ボーカル・ラップで参加してるのは吉田凛音椎名ぴかりん、ゆるめるモ!のようなぴ、など女性アイドル。一曲目の『りんねラップ』からものすごくかっこいい


吉田凜音 - りんねラップ ミュージックビデオ(short ver.)

吉田凛音の巧さだけで持っていってるのかと思っちゃうけど、2曲目のGOES ONはかわいらしく、ようなぴの声と合ってる。3曲目、虹のコンキスタドール根本凪を迎えたアウトラウドは少し寂しく切ないメロディーと詞が良い。根本凪の憂いある表情が浮かぶ

全曲何かしら書こうとしたけどやめた、このティザー音源聴くと、かっこよかったりかわいかったり切なかったり楽しかったり、いろんな表情の曲と女の子に溢れていて、ただただいいなあ!というのが少し伝わると思う


E TICKET PRODUCTION 1st mini ALBUM「E TICKET RAP SHOW」 DIGEST TRAILER

E TICKET RAP SHOW(通常盤)

E TICKET RAP SHOW(通常盤)

 

ADDっぽい私が使っている安い腕時計

anonymousk.hatenablog.com

以前このようにアナログ腕時計を買ったことを書いたけど、当時買ったのはチープカシオ。実際腕につけることよりも机上にセットしてる時間の方が長かった。腕につけていると違和感があり神経質になってしまうので。

で、文字盤に12個数字があって秒針もある時計というのは私の時間管理にものすごく役立った。しかしチープカシオではカジュアルすぎる場面というのもやはりあるので、高くなくともぱっと見金属とわかる時計にしなくてはと思い色々と探してみた。

時計にお金をかけるのはなんか嫌なので、予算は5,000円まで。そして前回時計を探した時と同様に

  • 文字盤に12個アラビア数字が表記されてる
  • 長針短針秒針の3つが揃っている
  • 余計な装飾やロゴがない
  • 曜日・日付はなくても良い

という条件で探す。あとシルバーよりゴールドの方が肌馴染みが良く感じるのでゴールドが入ってるもの。で、これを買った

上記の条件を全て満たしていて、私が購入した時3,000円ちょっとだったので価格も申し分ない。文字盤は小ぶりだけど、数字が読みやすいので不便は感じない。高級感は全くないけど、時計って高級感を求めると青天井なので、失礼にならない範囲でちゃんとしてればいいと割り切っている。

プライベート仕事問わず時間管理をする上で、私にとって重要なのは時間の長短の可視化だった。デジタルではただの数字の情報としてしか理解できないけれど、アナログの文字盤を見れば時間が量なり面積なりになって見えてくる。大袈裟だけど生きる知恵だ。